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技術系企業が絶対にやってはいけないこと


CONNECTプロジェクトがソニー復権の切り札にならなかったわけ


http://japan.cnet.com/special/story/0,2000056049,20131247,00.htm


ソニーの失敗したプロジェクトの話。

iTunesに追いつこうとしたソニーの試みは、他社のテクノロジに手を出し、結局は失敗に終わるという悪しきパターンの最初の事例となった。このパターンは、鳴り物入りで宣伝されたソニーのeBookプロジェクトをKinomaが担当するという形でその後も続いている。

なぜソニーは、自社の将来にとって極めて重要な技術を外部の会社に求めてしまうという、ソニーらしからぬ戦略をとってしまったのだろうか。


PS3の値段を知ったときは正直, 開いた口が塞がらなかったが,
これはこれで技術系企業なら一番やっちゃいけないことだろうと思うのだが。
他社に技術をアウトソースすればほぼ間違いなく柔軟性が縮小される上に大きなリスクを伴う。
(ここではソフトウェアの話に限定する)


大抵の場合, それはブラックボックスで自分達で拡張したりできないし,
それに深刻なバグや構造的な問題があっても修正することができないからだ。
このへんは『Joel on Software』と『ハッカーと画家』から学べることが多いと思う。

「それがビジネスで核となる機能なら-----何が何でも自分でやることだ。

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あなたがコンピュータゲームを開発しており, プロットがあなたの競争優位の源であるなら, 3Dライブラリはサードパーティのものを使って構わない。しかし, クールな3D視覚効果があなたの差別要因であるなら, それは自分で書いた方がいい。」
(『Joel on Software』第35章「ここで開発されたものじゃない症候群」を擁護する P.276より)

いまや、ベンチャーがWebベースソフトウェアを書くべき理由はもっとずっとたくさんある。デスクトップソフトウェアを書くのはどんどんつまらなくなっているからだ。デスクトップソフトウェアを書こうと思ったら、マイクロソフトの土俵にあがらなくちゃならない。 OSのバグを回避しつつ、彼らのAPIを呼ばなくちゃならない。そしてやっとのことで、売れるソフトウェアを書き上げた時、あなたは単にマイクロソフトのマーケットリサーチをやっていただけだったということを知るのだ。
(『ハッカーと画家』 第5章 もうひとつの未来への道 P.83より)


別になんでもかんでも全て自社の技術じゃなくてもオープンソースのソフトウェア(以下OSS)を
使うならソースコードは公開されてるし, ソースコードを自分達で改造してそのソフトウェアを
ビジネスの一部に組み込むことができる。(できないライセンスってあったっけ?)
実際, Linuxに手を入れて独自にチューニングしている企業とかあるし。(スケジューラまわりとか)
プロプライエタリだとこうはいかない。普通, ソフトウェアはバイナリで提供されている。
リバースエンジニアリングをやってられるほどの時間的余裕はまずない。


で↓のようになったそうな。

批評家たちによると、FSKは成熟した技術ではなく、それを扱うソニーのプログラマたちに必要なドキュメントがほとんど用意されていなかったという。また、ソニーの既存のウェブシステムや商用システムに組み込めるように設計されておらず、インターネットアプリケーションで通常使用されるHTMLやXML といった標準にも準拠していなかった。このため、どのような機能を実装するにも大変な労力が必要だった。

少なくとも自分達で設計していれば↑のような事態は防げたかそうならないために努力できたはずだと思う。


ソニーの製品と言えば独自仕様で何かと議論をまき起こしたりするけど,
別にソニーに限った話ではない。製品を独自仕様にするのは上記のように他社に依存する危険性を
回避するためで消費者の気持ちをこれっぽっちも考えていないわけではない(と信じたい)。
第一, Appleの製品も独自仕様中の独自仕様だ。それでもiPodが絶賛されているのは
互換性がどうとかじゃなくてただ良いのであるという記事が随分前にCNETにあったなあ。


少し話が脱線したが, 僕が言いたいのはこういうことだ。


よりによって「自社の将来にとって極めて重要な技術」を独自仕様にしないでどうする。


余談:


全然関係のない話だけど僕は未だにiPodのiも知らない頃に買ったMDプレーヤーとMDコンポで
音楽を聞いていたりする。だって, iPod持ってても多分旅行とか実家に行くときの電車ぐらいでしか使わないもん。マンションから大学まで10分もかかんないし。

Joel on Software

Joel on Software